鈴木康人 yasuto suzuki

夫の職業は一体何なのかしら。
昨日は一日中、アイロン片手に洋服の穴かがりをしていたし、
今日は山へおでかけ。鍛冶場でトンテンカン。
たぶん明日は朝から晩まで研ぎ仕事をしていると思う。
器用なのねといつも感心。
だからつい、今度こんな包丁作ってとか、こんなフックがほしいとか、調子に乗って頼んでしまうのです。
夫と初めて出会ったころ、私は裁ち鋏を研いでくれる人をずっと探していた。
服の話、藍染めの話、山や海の話、毎日尽きることがなかった。
他から見たら遊んでいるようにしか見えないことも、本人に言わせると仕事だという。
山へ行くのも、川へ行くのも、畑へ行くのも、酒を飲むのも、とにかく仕事だという。
困ったものだわ。







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